知られていない病



 1.線維筋痛症はこんな病気
 2.ホームページの趣旨
 3.線維筋痛症に関する最近の医療情報

1.線維筋痛症はこんな病気

「線維筋痛症?それはどんな病気ですか」
それが、この疾患の名前を聞いたときに、ほとんどの人が最初に見せる反応かも知れません。2007年の1月に、日本テレビの大杉君枝元アナウンサーが、この疾患が疑われたことで自殺をしました。それがマスコミで大きく報道され、これがきっかけで、この疾患の名前を知る人が増えたようです。
それでもまだ、病気そのものの名前より、大杉元アナウンサーの名前のほうが一般的に知られているくらいです。多くの人が、「あの自殺したアナウンサーがかかっていた」と聞いて、初めて「ああ、あの病気」と分かってくれるくらいの知名度しかありません。

これだけ珍しい病気なので、普通の人は、自分とは関係のない病気と思っているかもしれません。ところがそうではなくて、厚生労働省が行った調査によると、この病気にかかっている人は人口の1,6%くらい、200万人くらいはいると見られているのです。(下記参照)

*線維筋痛症の患者数等
推定有病率 1.6%(約200万人)
平均年齢 51.5 プラスマイナス 16.9(11-84)歳
男:女 1:4.8



この疾患が出ると、とてもひどい痛みが出ますが、発症した患者全員が痛みに苦しむというわけではなく、それほどひどくならない人も大勢います。でも、重症になってしまった人も、その二割から三割くらいいるというデータもあります。(表3、表4、表5参照)

*線維筋痛症の日常生活動作
通常どおり 19.2%
ほぼ通常 34.4%
時々困難 21.2%
困難 12.8%
まったくできない 13.6%



*線維筋痛症の休職、休学期間
なし 66.0%
あり 34.0% 3.2+4.8年(1ヶ月-20年)


*線維筋痛症のステージ分類試案(抜粋)
診断基準を満たすが 生活に支障なし 44%
手足の指に痛み、不眠・不安うつ状態が続く・日常生活困難 31%
全身の激痛が持続、気候の変化で誘発、自立困難 9.8%
痛みで自動困難、自重で発痛する。ほぼ寝たきり 9.1%
上記に膀胱直腸障害、乾燥症状、尿路感染などの全身症状合併。日常生活不可能 6.1%

ひどい痛みが出てしまった人は、学校とか仕事に行くことができなくなって、あまり人とふれあえなるので、社会から見えにくくなるかも知れません。それから病気の名前が知られていないので、痛みが出てもこの病気とは気がつかず、原因が分からないで苦しんでいる人も大勢いると言われています。

また、日本に約200万人の患者がいながら、病気の知名度がないために、わずか4000人しか診断がついていないとも言われます。

そして、この線維筋痛症でもっとも大変なことは、この病気にかかると、行ったきりの片道切符、つまり根治療法がなく、ずっと長いこと痛みに苦しむ可能性があるといわれていることでしょう。
また、この病気については、まだまだ日本ではよく知られていないことが多く、とても情報が不足しています。
病名を知っている人は、一般の人のなかのたった1割しかいないと言われています。また、医師のうちの4分の1の人たちが、病名すら知らないという統計もあります。
また、こんなに患者の数が多いと見られているのに、まだ国民健康保険の適用を受けられません。

2.ホームページの趣旨

病気を知ってもらう。
原因不明の痛みを抱えている人に、情報を。
痛みを抱えている患者のまわりの人に、情報を。

「線維筋痛症はこんな病気」にもあったように、今の日本ではこの病気のことがほとんど知られていません。
そして、病気の知名度がないことが、この疾患を発症した患者を、さまざまな形で苦しめています。
日本の医師の四分の1がこの疾患のことを知らず、病院に行ってもこの病気と診断がつかないことが多いため、患者は診断がつくまでに非常に多くの時間がかかってしまいます。病名が分かるまでに、17件も医者を変え、診断がつくまでに50年もかかったという患者の例も報告されています。

*線維筋痛症の発症時概要
診断期間(線維筋痛症の診断がつくまで)
4.6 ± 6.9(0-50)年

病院履歴(かかった医師の数)
3.9 ± 2.8(1-17)科

診療科
内科>整形外科>神経内科>リウマチ科

罹患期間(発症してからの期間)
7.4 ± 7.4(1ヶ月-50)年


現在も、線維筋痛症を発症したうちの99%の患者が、痛みの原因や、病名が分からないまま、辛い痛みに苦しんでいます。

このホームページは、線維筋痛症のことを知らない人に、この病気の名前や病気の内容を知ってもらうことが目的です。
また、この疾患の知名度がなく、いまだ市民権を得るに至っていないため、患者が国民健康保険での治療が受けられないとか、民間保険の適用もされないことを含め、さまざまに不利な状況におかれています。それを少しでも改善していくことが必要でしょう。

また、今も多くの人が、首や肩とか腰などにさまざまな痛みを抱えています。いくら治療しても痛みが楽にならない方に、この病気の存在を伝え、治療の手がかりにしてもらればと思います。

そして、重要な問題として、この病気に関する情報が非常に少ないことで、患者が病気について具体的に知るチャンスがなく、比較的症状の軽い患者が、みすみす症状を悪化させてしまうことも少なくありません。
2005年に、アメリカで、これまでの線維筋痛症の研究結果をまとめた医学書が出版されました。これは、これまで世界中で出された線維筋痛症にかかわる約6000本の論文のなかから、約3700本ほどの論文をえらび、その内容を踏まえて、多くの研究者が研究してきた結果として分かったことが、具体的に書かれています。
この本には、全7カ国、43人の研究者が執筆しています。この中には、患者が知っていた方がいい情報も多く含まれます。

また、これまでに効果を上げているいくつかの治療情報を記事にすることで、患者の方に希望をもっていただければと思います。
ちなみに管理人である私も、かつては圧痛点が18分の18,つまり全部の圧痛点に強い痛みがある、ほぼ寝たきりの重症患者でした。ですが、私はHPで紹介している治療の一つである咬合治療(翼突筋除痛療法)で劇的に回復し、ほぼ日常生活ができるまでになりました。ほかにも多くの患者がこの治療で回復していますし、そのほかの治療で回復した患者さんもおられます。

今でも、痛みに苦しんでいる多くの患者が、線維筋痛症という診断がつかないことで、痛みの原因をまわりの人に分かってもらえず、家族や学校の先生などから、「嘘を言っているのではないか」、「ただの引きこもりではないか」といった、事実とは違う誤解を受けています。

このHPが、患者さんのまわりの人にこの疾患を理解していただく手助けになり、少しでも患者さんの痛みそのほかの症状が楽になればと願っています。

3.線維筋痛症に関する最近の医療情報

*線維筋痛症に関しては、世界中でさまざまな医療情報が更新されています。その中で、医療者や患者さんにとって参考になりそうな情報を載せていければと思います。

掲載記事

「人工甘味料アスパルテームによって誘発された線維筋痛症―アスパルテームの筋骨格系への副作用」
(2011年3月掲載)

「線維筋痛症は改善できる」(保健同人社・今野孝彦著)が出版
(7月掲載)

「太極拳」の治療効果について
(7月掲載)

「水銀アマルガム」と線維筋痛症
(8月掲載)

(2011年3月掲載)

アスパルテームについて

「人工甘味料アスパルテームによって誘発された線維筋痛症―アスパルテームの筋骨格系への副作用」

(出典)
Clin Exp Rheumatol. 2010 Nov-Dec;28(6 Suppl 63):S131-3. Epub 2010 Dec 22.
Aspartame-induced fibromyalgia, an unusual but curable cause of chronic pain.
Ciappuccini R, Ansemant T, Maillefert JF, Tavernier C, Ornetti P.
フランス、バーガンディー大学医学部、ディジョン大学病院

(論文の抜粋)
症例1:50才女性
線維筋痛症で10年以上、広範囲の痛みと疲労で苦しんだ。外国休暇の間、アスパルテームの摂取を忘れ、そのときに痛みが消えた。ダイエットのためにアスパルテームを再摂取したとき、線維筋痛症の全ての症状が現れた。それ以後アスパルテームを中止したところ線維筋痛症の症状は消失した。

症例2:43歳男性(この患者は線維筋痛症かどうか不明)
痛みは腕や手、首など。アスパルテームの摂取を中止後、痛みは完全に消失し、2年経過した時点でも、痛みや疲労は全くなかった。

考察:
我々はこれらの患者の慢性的な痛みはアスパルテームの摂取によるものと考えている。アステルパーム摂取の中止は、難治性の慢性疾患の改善に効果があるかもしれない。
プライマリーケア医は、線維筋痛症患者にアステルパーム摂取の有無を尋ねることで、患者の症状改善につながる可能性がある。

注*アステルパームについて

日本では、1983年に厚生省に食品添加物として認可され、ダイエット飲料・チューイングガムなど約600品目に使用されています。

使用例:
日本コカコーラ(コカコーラゼロ、コカコーラプラス、コカコーラプラスファイバー、ファンタゼロサイダー、コカ・コーラ ゼロフリー)、サントリー(ペプシネックス、ダイエツトペプシ、CCレモンゼロ)など


開発過程や成分構成:

1965年に米・サール薬品が化学的に合成した 人工甘味料 。日本では味の素が大量生産技術を開発し、「パルスイート」という名前で商品化しています。
構成は、必須アミノ酸のフェニルアラニンとアスパラギン酸がその大部分を占め、この二つのアミノ酸が ペプチド結合で 結びついています。
アスパルテームの大部分を構成するフェニルアラニンとアスパラギン酸は、自然の食物の中にも存在するアミノ酸ですが、単体で摂取すると、ともに脳細胞(ニューロン)を興奮させ、生体を死に至らしめる可能性があるともいわれています。

海外では、ハリー・ワイズマン博士やジョン・オルネイ博士の研究から、アスパルテーム中のフェニルアラニンが霊長類にてんかんを引き起こしたり、アスパラギン酸がラットの脳に穴をあけたりする効果があることがわかったそうです。

管理人注:
線維筋痛症は、脳中枢が過敏になる症候群です。健康な人なら刺激入力につながらない化学物質に過敏に反応することがありえます。このような情報が症状の改善につながれば幸いです。

(謝意)
上記の医療情報は、「線維筋痛症がわかる本」著者、戸田克広医師よりいただきました。
「線維筋痛症がわかる本」はHPのトップページ参照)

(アステルパームについての出典)
http://www.thinker-japan.com/aspaltame.html

*この記事の文責は管理人にあります。

(2011年7月掲載)

「線維筋痛症は改善できる」

2011年3月に、「線維筋痛症は改善できる」(保健同人社・今野孝彦著)が出版されました。

詳しくは「線維筋痛症に関する参考書の紹介」を参照ください。

(2011年7月掲載)

「太極拳」の治療効果について

海外で、 「太極拳が線維筋痛症の改善に効果がある」という研究が発表されました。
*米タフツ大学メディカルセンター(ボストン)リウマチ学部内科准教授のChenchen Wang博士らによる研究

(実施)
線維筋痛症患者66人を、くじ引きにより、33人ずつ、2つのグループに分けた。(患者の平均年齢は50歳、病歴は平均11年)
第1グループ:
週1回、太極拳を1時間行い、それを12週続けた。その間、自宅でも20分以上の練習を指導した。
第2グループ:
週2回の健康教育を受け、その後、軽いストレッチを行った。

(結果)
第1グループの太極拳を行ったグループは、第2グループと比べて、身体的および精神的症状が、明らかに改善した。
痛み、身体機能、倦怠感、うつ、不安など、各症状の質問票(100点満点で、点数が高い方が症状が強い)で、臨床的に有意義な改善(8.1点以上の低下)を示した割合
  12週経過の時点、
    第1グループが78.8%
    第2グループが39.4%
  24週経過の時点
    第1グループが81.8%
    第2グループが51.5%

*この効果についての専門家の見解
米ハーバード大学(ボストン)医学部助教授のGloria Yeh博士は、論説で、
「医師は治療のために運動や睡眠衛生(sleep hygiene)のテクニック、薬物療法を勧めることが多いが、効果は限られていることが多い。
太極拳は負担が少なく、リラックスして行うことができる手近な活動であり、他の運動形式が選択できない衰弱した線維筋痛症患者にとって完璧な運動であるかもしれない。
また、瞑想的な要素があるので、疾患に関連するストレスや不安への対処にも有用である可能性がある」と述べている。

管理人注:

「太極拳や気功がFMの改善に効果がある」というのは、患者さんからも、ときどき耳にします。

もっとも、重症になると患者は立ち上がることすらできなくなるので、太極拳ができるのは、あまり重症ではない患者さんに限られると思います。
でも、立ってなんとか身動きが出来るくらいの患者さんは、重症の人よりいろいろな治療で効果が出やすいと思うので、試してみる価値はあると思います。
太極拳や気功のような治療で効果が出るのは、そのわけの一つとして、西洋医学がカバーしていない「自然治癒力」を高める力があるからではないかと思います。
あらゆる生体は、生まれつきさまざまな疾病や自然の害から自分自身を守る力を備えています。でも、この能力には個人差があり、自然治癒力が強い人も、弱い人もいます。

これまでの西洋医学では、そのような個人差を考慮に入れず、「同じ治療をすれば同じ効果をもたらす」ということを前提にして治療を行なってきました。

ですが、実際の治療では、「同じ症状の患者に同じ治療をすれば同じ効果をもたらす」という前提が当てはまらないことが多いです。
なぜ個人によって効果に差があるのか、その差が生み出される背景について、西洋医学はまだ、それを説明する有力なアプローチ方法を持っていません。
実際には、それぞれの患者にはそれぞれの「自然治癒力」があります。
それを伸ばせば病気は改善することがありうるわけですが、西洋医学には、この力を数値的に計測し、それを伸ばそうというアプローチは、まったくといっていいほど存在していません。

この「自然治癒力」に注目し、それを伸ばして病気を治そうという考え方は、いまのところは東洋医学の独壇場といってもいいと思います。
欧米では日本とは逆に、この「自然治癒力」に着目した治療法が人気を呼んでいるようです。
日本ではなくニュージーランドでこのような論文が発表された背景にも、そういった流れがあるように思います。
詳細は下記を参照ください。
             
(出典:http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=642242
Copyright c 2010 HealthDay. All rights reserved.

線維筋痛症(fibromyalgia: フィブロマイアルジア)患者の慢性疼痛が太極拳をすることによって軽減する可能性が、医学誌「New England Journal of Medicine」2010年8月19日号に掲載された、新しい研究によって示された。
米タフツ大学メディカルセンター(ボストン)リウマチ学部内科准教授のChenchen Wang博士らは、線維筋痛症患者66例を2群に分け、1群には太極拳の1時間のセッションを週1回、12週間行い、もう1群は週2回の健康教育のクラスを受け、その後軽いストレッチを行った。
12週目の終わりに、太極拳群の被験者は、線維筋痛症の身体的および精神的症状に関する質問票のスコア改善を報告した。
報告には、疼痛の軽減や疼痛なしで日課を遂行する能力の増大、疲労や抑うつ、不安の軽減、QOL(生活の質)の全体的な改善に関する内容が含まれていた。患者は、睡眠の質の向上および身体状態の改善も報告しており、改善効果は24週目でも明白であった。
Wang氏は「太極拳の作用について決定的な答えはまだ出ていない」としながらも、「太極拳の身体的要素は有酸素能力、強度、筋機能を改善することができる。しかし、個人的意見としては、最も重要な部分は精神的なものである」と述べている。今回の研究は、米国立衛生研究所(NHI)の米国立補完代替医療センター(NCCAM)の資金提供を受けて行われた。
(中略)
米ハーバード大学(ボストン)医学部助教授のGloria Yeh博士は同誌の付随論説で、「医師は治療のために運動や睡眠衛生(sleep hygiene)のテクニック、薬物療法を勧めることが多いが、効果は限られていることが多い。太極拳は負担が少なく、リラックスして行うことができる手近な活動であり、他の運動形式が選択できない衰弱した線維筋痛症患者にとって完璧な運動であるかもしれない。また、瞑想的な要素があるので、疾患に関連するストレスや不安への対処にも有用である可能性がある」と述べている。(HealthDay News 8月18日)

(2011年8月掲載)

「水銀アマルガム」と線維筋痛症


「アマルガム」とはあまり耳慣れない言葉ですが、これは金属のひとつで、虫歯などの治療のため、歯の充填物として使います。

アマルガムは保険適用で、安価で虫歯が再発する心配があまりないということで広く使われて来ましたが、このアマルガムには水銀が含まれていて、それがアレルギーのもとになっていることが報告されています。
アレルギーによる症状は、歯に詰めた金属が唾液によって溶けだすことによって起こります。

(以下は、暮らしと健康・2011年2月号「手や足に皮膚炎を引き起こす歯科金属アレルギー」を参考)

金属アマルガムは、アレルギーのほかにも、頭痛やイライラ、疲れやすいなど、さまざまな不定愁訴を引き起こすことも指摘されています。

このアマルガムは、日本では使用が禁止されていませんが、ここ数年、強い毒性が専門家の間で共通認識となり、今は、歯科治療ではほとんど使用されていないようです。
一方で、今から10年前くらいに歯の治療をした人は、これを使っている可能性が高く、また50代の方は、子供のころに詰めた可能性が高いです。


(参考)
*ほかの国のアマルガム使用(HPをご覧になった方からの情報。)

スウェーデン:環境問題を理由として水銀アマルガムの使用を完全禁止。

ドイツおよびカナダ:腎臓病の患者に水銀アマルガムを使用することを法的に禁止。

アマルガムの害については、私は以前から、症状がFMに似ているなと思っていたのですが、当HPを見た方から、「アマルガムによって引き起こされる健康障害がFMとそっくりである」という報告をいただき、アマルガムの害と、その除去によって症状が改善した患者さんの資料を大量にいただきました。
このアマルガムも、中枢感作やFMを引き起こすトリガーの一つではないかと思います。

FMの治療には、まず、痛みなどを引き起こす刺激を取り除くことが大事です。
歯と線維筋痛症との関連で言うと、歯の「かみ合わせ」が症状に重大な影響を及ぼすことは、私自身が治療を通じて痛感しています。
ですから、アマルガムの除去だけで症状がすべてなくなるかどうかは、何とも言えませんが、もしアマルガムが刺激であった場合、それを除去することで症状が軽減される可能性はあると思います。

(海外には、線維筋痛症と診断された患者さんが、アマルガムの除去によって健康を取り戻した例もあります。)

ただし、ほかの刺激と同じように、「どの刺激に弱いか」については個人差がありますから、アマルガム(などの金属)の刺激に強い人も、弱い人もいます。すべての人がアマルガムに過敏反応するわけではありません。
もっとも線維筋痛症は脳中枢が過敏になる症候群ですから、普通の人よりも過敏にアマルガムに反応することは、十分ありえると思います。
                                         
***
以下は、歯科医師が発表したアマルガム除去による症状改善例です。

「アマルガム除去前後の健康の観察」

著者:Paul Engel 歯科医師 
(Lyss-Strasse 24, 2560 Nidau Switzerland在住)

*治療対象:52 人の女性。23 人の男性、大部分は30 才以上。
*患者に現れた慢性の症状
片頭痛(36 人)、頭痛(32 人)、胃腸障害(27 人)、首の緊張(25 人)

感覚異常(19 人)、めまい(18 人)、アレルギー(13 人)、視覚障害(13 人)

背中の痛み(12 人)、関節の痛み(10 人)そして肩/腕の痛み(10 人)、精神障害(12 人)

上記のように、線維筋痛症とよく似ています。
Paul Engel医師がアマルガムを除去した結果は以下の通りでした。


患者の
68%は「大幅に改善」
12%が「改善」
9%が「いくぶんか改善」
7%がまったく「改善なし」
1%が「悪化」

以下は海外で発表された、水銀などの有毒金属が引き起こす症状の一覧です。(分りやすくするために、一部を略しています)

有毒金属に寄って引き起こされる症状は多種多彩で、そのなかに線維筋痛症も含まれています。

「有毒金属が引き起こす病気・症状の例」
うつ病
記憶喪失―短期、重度の健忘症
虚脱か眠気、睡眠障害
緊張性頭痛、(片)頭痛。しばしば呼吸の困難を伴う
統合失調症
刺激への過度の反応
自殺願望、自信の喪失、自律神経失調症
線維筋痛症
手(指)・足・唇・まぶた、頭または舌の震え(振戦)・麻痺・ひりひり感・しびれ・うずき
パニックの発作
ベーチェット病
咽頭炎
顎関節症
慢性疲労症候群
掌蹠膿胞症
帯状疱疹、皮膚アレルギー、皮膚発疹(特に顔、頭部および首のまわりアレルギー)、アトピー性皮膚炎
冷え性(冷たい、湿っぽい皮膚―特に、手と足)
化学物質過敏症
めまい(仮性/急性または慢性の)、耳鳴り、難聴
視覚障害、ドライアイ、白内障、光がまぶしい、複視―物が2 重に見える
慢性関節リウマチ
など


*海外には、線維筋痛症と診断された患者さんが、アマルガムの除去によって劇的に回復した例もあります。
心当たりのある人は、刺激の元になっている金属を取り除くことで、症状がよくなる可能性はあると思います。

*アマルガムの除去にあたっての注意

アマルガムなどの詰め物を取り除く場合、注意をしないと取り除く途中で金属が空気中に飛び散ってしまい、一時的に症状が悪化してしまう可能性があります。
アマルガムの害と、それを取り除く処置については、下記の奥田恵美歯科医師のHPに詳しい説明があります。

(詰め物によるアレルギー)
http://www.holistic-dental.com/emi/allergy.html

(歯の詰め物に水銀)
http://www.holistic-dental.com/emi/tumemono.html#s


http://www.nomercurymouth.com/
(参考サイト)

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